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Essay    Japanese only
      File 002 : Those Were the Days/これまでに所有したクルマたち(1)               


さて、今日はぼくがこれまでに所有したクルマたちの話をしましょう。

今の愛車はこのホームページでもお知らせしているとおり、アルファロメオの147です。この

クルマに乗り換えたときぼくは「あぁ、ようやく時代に追いついたのだなぁ」などと思いました。

それは今までの車たちが中古車もしくは設計の古い車で、その時代の価値観と比べると

何かにせよ不便を強いられることがあって、しかしそれが「愛すべき」キャラクターを醸し出して

いたからともいえるでしょう。

初めてのクルマは大学の先輩から譲ってもらった'81年式のフォルクスワーゲン・ゴルフEでした。

当時ぼくは既にベスパの125ET-3を持っていましたから、いっぱしの「イタリア車好き」気取りで

した。この黄色いゴルフは、ジウジアーロの典型的な70年代デザインと何よりどこの駐車場でも

すぐに発見可能な黄色というのが、まず目に入った印象です。のちにぼくは同じジウジアーロ

デザインの傑作であるフィアット・パンダにも乗ることになるのですが、似たようなテイストを持つ

「箱型」デザインでもゴルフの方が「まあるい」おめめ(ヘッドライト)だったところがお気に入りで

した。

この個体はぼくの先輩が乗る前は女性オーナーだったらしく、走行距離こそ11万キロに近かった

のですが、先輩も煙草は吸わない人だったので内装の程度はまずまずで、外装はさすがVW、

錆びなどは一切発生していない状態でした。エンジンは1715ccのSOHCで、ミッションが残念な

がら3ATであることと振動がディーゼル・エンジンかと思うほど大きいことを除けば非常にトルク

フルなエンジンで直線の加速だったら1600ccの国産MT車といい勝負でした。

後つけのパナソニックのクーラーもパワーダウンは否めないけど、よく効きました。

何せ人間「初めてのもの」の印象というのは特に強いもので、まさしくぼくの「初めての」自分の

クルマであるこの黄色いゴルフとともにぼくの大学時代は過ぎていったのです。

このクルマは大学を卒業する半年ほど前に手放しました。ラジエターを壊してしまったからなの

ですが、これはぼくの不注意が原因でした。

日常のアシにするには何の問題もなかったこのゴルフも注意しないといけない点が2つありまし

た。ラジエターの冷却水と、エンジンオイルをちょくちょく足してあげないといけなかったのです。

VWのエンジンはもともとオイル消費の多めなエンジンでした。それは取扱説明書にも明記して

あって、確か「数千キロに1リットル」といった感じだったと思います。また、ラジエターは見た目

漏れてなかったのですが、ホースの継ぎ目とかどこかから少しずつ漏れていたのでしょう。ある

よく晴れた日、学校に向かっていたらボンネットから「もくもく」と煙が出てくるではありませんか!

ぼくはその瞬間ラジエターの水を足してなかったことを思い出しました。エンジンが冷えてから

トランクに常備してあるペットボトルの水を足したけど手遅れでした。

なにぶん学生でお金もなかったので、十分な整備はしてあげられなかったけれど、ディーラーで

あったヤナセの方にはお世話になりました。中古パーツを結構探してもらったし、何よりそのディ

ーラーで買ったわけでもないのに、白衣を着たその営業の方は対応もよく、修理完了した車を

いつも最後はキレイに洗車して返してくれました。修理代は決して安くなかったけれども、ヤナセ

でクルマを買う人は、ひょっとしたら「クルマ」を買っているのではなく、この「サービス」を買って

いるのではないか、と思うほどでした。


                      
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